7.12.2013

ジェラート フロム クレモナ


haja&Chi
イタリア ヴァイオリン・チェロ作家
永石勇人 清水ちひろ

Gelateria Dolomiti






 クレモナでジェラテリアを訪ねられたら私は必ずここをおススメしています。
ここジェラテリア・ドロミティより美味しい手作りジェラートを食べられるところを知りません。

弦楽器職人の集うアゼッリ通りと町の中心を走るマッジーニ通りの角に位置するこのお店。
路面にはジェラートカウンターがあり、お店に入らなくても注文できます。
夏の夕方にはここにクレモナでは珍しい行列が出来る事もあるほどです。



 店の主人はステーファノ。
こちらに店を構えてはや20年。
以前は違う仕事をしていたそうですが、人生の酸いも甘いも経験し、ジェラートへの情熱からこの店を開きました。
仕事をしながら夜学へ通いジェラターイオ(ジェラート職人)になるべく努力したそうです。



 

 手作りジェラートへの彼の想いは強く、我々弦楽器制作者にも職人としての共通意識を持っているステーファノ。
彼のジェラートにはクリーム系とフルーツ系の2種類があります。
その二つを混ぜるジェラートも存在しますが、彼は混ぜる事によってフルーツの割合、絶対的な量が減る事を怪訝してあえて別々の味を作るよう心がけています。


「フルーツ系はフルーツポンチと一緒で、果物が活きていないといけない。」と彼は言います。
フルーツもジェラート大国イタリアでは、すでにきざまれて冷凍されパッキングしてあるものが出回っているそうですが、彼は新鮮なフルーツにこだわります。
フルーツに限らず、ジャム、シロップ、ナッツ類にチョコレートとどれも皆そのまま食べて美味しい上等な物を使います。
彼のクオリティーに対するこだわりのひとつです。





 バール奥にあるジェラートを作る工房では大きな冷凍庫が4つ、牛乳の低温殺菌機やジェラート練り機があります。
その昔、ジェラターイオ達は手でジェラートを混ぜ、その重労働ゆえに腰を患い、仕事として長く続ける事が難しかったと言います。
長くこの仕事を続けるためにもこれらの機材は欠かせません。

「食品衛生面と味。そのどちらか一つでも欠けてはいけないんだよ!」
彼はこうも言います。









 店内を改装して新しくなってはや数年。
彼の作るジェラートだけでなく、カフェはもちろん、夜になるとアペリティーヴォを楽しむ人でにぎわうお店。
夏にはアゼッリ通りに外席が並びます。








BAR DOLOMITI

Corso Giuseppe Mazzini, 36

26100 CREMONA (CR)



毎年、彼のアイディアにより新しい味のジェラートが店頭に並ぶドロミティ。
さて、今年はどんな新作が出来上がったのかな?